香港デモ、日本人も無縁ではない 「中国化」に危機感

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今村優莉
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 香港で大規模なデモが起きています。参加者たちは、刑事事件の容疑者を中国に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」の改正反対を唱えています。デモの主催者は、9日には香港の7人に1人となる103万人が参加したと発表しました。香港には、毎年100万人以上の日本人旅行者が訪れます。進出する日系企業も世界で2番目に多い場所です。今回の改正案は私たち日本人とも無縁ではありません。専門家や現地に住む日本人に、影響や問題点を聞きました。

日本人ビジネスマン「致命的」

 外務省によると、香港には約2万5千人の日本人が住み、1400近い日系企業が進出しています。旅行大手のJTB調べでは、今年のゴールデンウィークに1泊以上を過ごす旅行先として、対前年比で10%増(推計)の伸びを記録し、旅行先としても根強い人気を誇っています。

 香港は1997年7月に英国から中国に返還されました。その際、返還から50年間は、中国とは異なる経済、政治制度を守ることが約束されました。「一国二制度」と呼ばれ、中国では制限されている言論や報道、信仰の自由などが香港では保障されてきました。

 今回のデモには、その約束がほごにされると危惧した人たちが参加しています。そのうちの一人、香港に30年以上住み、デモに加わった飲食店経営の日本人男性(60)に電話で話を聞きました。

 「私たちビジネスマンにとっ…

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