香港デモ、帰ってきた若者たち 雨傘運動思わせる光景

有料記事

益満雄一郎=香港 高田正幸
【動画】香港での「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ行進。10日未明、一部の参加者が暴徒化し、警察と衝突した=益満雄一郎撮影
[PR]

 香港で9日にあった「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模なデモでは、学生をはじめ若者の参加が目立った。2014年の民主化デモ「雨傘運動」が挫折した後、民主化運動から遠ざかっていた世代が再び政治意識を高めつつあるようだ。

 デモ行進のゴール地点となった立法会(議会)。9日夜になっても多くの若者が立ち去ろうとせず、路上に座り込んで友人たちと雑談していた。雨傘運動の再現を思わせる光景だった。

 ある男子学生(22)は、デモに加わった理由について「こんな悪法は撤回させないといけない。みんなで力を合わせて立ち上がる必要がある」と話した。

 香港では雨傘運動の2年前の12年、学校現場で愛国心を育てる「国民教育科」導入が撤回された。そのとき、反対運動の一角を担ったのは中高校生だった。

 今回、初めてデモに加わったという中学3年生の男子生徒(15)は、同級生4人と参加。「改正案に不満を持っている人が多いという事実を政府に伝えることが大事だ」と語った。

 雨傘運動で活動した元学生団体幹部の羅冠聡氏は「社会の雰囲気が雨傘運動の前の状況に似てきた」と指摘する。

 香港政府トップの行政長官を…

この記事は有料記事です。残り782文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら