「指導者様」に過大な期待 米朝協議、停滞続く理由とは

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ソウル=神谷毅 ワシントン=園田耕司 クアラルンプール=守真弓
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 トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長がシンガポールで初めて会談して、1年が過ぎた。北朝鮮の非核化をめぐる米朝協議は、今年2月のハノイでの2回目の会談を挟み、進展がない。なぜ停滞し、米朝双方は今後、どう動くのか?

 「正恩氏から、とても美しい手紙をもらった」

 トランプ米大統領は11日、ホワイトハウスで記者団に、正恩氏の親書を10日に受け取ったと明かし、「とても前向きなことが起きると思う」と語った。

 実際は、米朝協議再開に向けた動きはみられない。シンガポールでは、北朝鮮大使館が1周年を記念して11日に予定していた式典を直前に延期した。北朝鮮は最近、国際会議などで当局者を欠席させている。米政府関係者によると、米国のビーガン北朝鮮政策特別代表はハノイでの首脳会談が決裂した後、北朝鮮側と接触できていないという。

 韓国大統領府に外交政策を助言する関係者は「今は(北朝鮮が非核化を目指すことで合意した)シンガポール会談の前まで戻ってしまった状態だ。再び合意の確認が必要なほど信頼が損なわれている」とみる。

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 協議停滞の理由は何なのか…

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