米のメキシコ追加関税見送りに安堵 日系自動車メーカー

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近藤郷平 木村聡史
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 トランプ米大統領がメキシコからの全輸入品を対象に予定していた5%の追加関税の発動を見送ると表明したことを受け、メキシコに工場を持つ日本の自動車メーカーには安堵(あんど)の声が広がった。

 「関税アップが発動されたら影響が大きく、身構えていたが、ほっとした」

 マツダのメキシコ工場立ち上げに携わった関係者は胸をなで下ろす。同社にとって米国は世界販売の約2割を占める重要市場だ。だが、ほかの日系メーカーのように米国に生産拠点がなく、日本とメキシコの工場から輸出。昨年度に米国で販売した約28万7千台のうち約8割が日本で、残りの約2割がメキシコで生産したものとみられる。

 メキシコ工場では、米国で人気が高いSUV(スポーツ用多目的車)の新型車の生産も計画していて、米国が関税を引き上げれば、生産や販売戦略の見直しを迫られる可能性があった。

 主力車種の多くを日本で生産するマツダは、2008年のリーマン・ショック後の急激な円高や販売減で経営危機に陥り、現地生産比率を高めることが課題に。14年に稼働したメキシコ工場も人件費が安く関税もかからない米国への輸出拠点とするためだった。

 さらに米アラバマ州では、2…

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