2020年、月が熱い 40年には1千人定住計画

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聞き手=末崎毅
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 2020年東京五輪パラリンピックや大会後を見すえ、解決したい課題や取り組みたい活動を聞きました。

ispace 袴田武史CEO

 2020年は、月のビジネスが盛り上がってくる年にもなると思います。この1、2年で月の探査や開発をめざす動きが加速しているからです。

 そこには、水資源が存在するとの期待があります。水は生活に必要なだけでなく、水素と酸素にわければ燃料にもなるため、宇宙のエネルギー源の中心になっていくと考えられています。地球から運ぶとコストがかかりますが、宇宙で安く手に入れば宇宙での活動は飛躍的に増えるでしょう。

 米航空宇宙局(NASA)はもともと28年に再び月へ宇宙飛行士を送る計画でしたが、トランプ政権はそれを4年前倒しする方針です。NASAは月探査のための物資輸送サービスを民間企業に委託するプログラムを始めました。月の周りに新たな宇宙ステーションを造る計画もあります。

 私たちも月探査の計画を進めています。20年半ばに宇宙船を月の周りに投入し、21年には着陸させて月面で探査機を走らせることをめざしています。宇宙船は私たちが開発し、米宇宙企業スペースXのロケットで打ち上げます。まだ民間で月に着陸したところはなく、初になる可能性もあります。その先には月の資源開発を見すえています。

 ただ、開発にあたって問題なのが所有権です。今は宇宙の資源を所有して活用するための法律的な裏付けがありません。

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 国連の宇宙条約は国家による…

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