「運び屋」も手口もイメージ違う? 違法薬物密輸の世界

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 静岡・伊豆の港で今月、船から約1トンもの覚醒剤が押収されました。昨年1年間で押収された不正薬物の3分の2に当たる量です。犯人グループは、海上で船から船へ荷物を積み替える「瀬取り」の方法で受け取り、国内に持ち込もうとしたようです。ここ最近、経産省文科省のキャリア官僚が、覚醒剤の密輸や使用、所持などの疑いで逮捕される事件も起きています。違法薬物はどこから、どうやって、日本に持ち込まれるのでしょうか。

 財務省の資料によれば、昨年1年間で押収された不正薬物の量は約1・5トンで、過去3番目の多さでした。押収した薬物のほとんどが覚醒剤(77%)で、大麻(10%)、コカイン(10%)と続きます。専門家によると、覚醒剤は作る過程で強烈なにおいが発生するため、日本ではほぼ作られません。日本で出回る覚醒剤の多くは密輸によるものです。

 では、密輸犯はどんな手口で取り締まりの目を欺こうとしているのでしょうか。

 違法薬物は、船や飛行機の貨物に紛れて運ばれてきます。そういった荷物を日々チェックするのが全国の税関です。東京税関の上田健二・広報広聴室長は、「大口で運ぶなら、海上コンテナで工作機械や機械部品の中に隠すケースが多い」と指摘します。

 2018年1月、香港から大…

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