民政移管のタイ、新首相は元軍トップ プラユット氏とは

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バンコク=貝瀬秋彦 聞き手・染田屋竜太
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 タイの次期首相に選出された軍事政権のプラユット暫定首相(65)は、記者団にぶっきらぼうなことが多い。自信の裏返しか、軍人としての経歴がそうさせるのか。

 「この5年間にビジョンは示してきた。それで十分じゃないのか?」。3日、首相指名選挙での候補者演説をしない考えを、そんな言葉で記者団に示した。

 東北部ナコンラチャシマ生まれ。父親と同じ職業軍人の道に進み、陸軍の精鋭部隊とされる第21歩兵連隊(王妃親衛隊)の配属に。陸軍参謀長、陸軍副司令官と昇進を重ね、2010年にタイ軍の最高実力者が就く陸軍司令官になった。

 同連隊の出身者らでつくる有力派閥「東の虎」の中心人物の1人として、影響力を振るってきた。

 王室への忠誠心が強いとされる一方、タクシン元首相には批判的とされ、14年5月、陸軍司令官としてタクシン派の政権を覆すクーデターに踏み切った。

 軍関係者の評価は「頭の回転が速く、部下の面倒見もいい」。感情的な面があり、「国の指導者として、もう少し感情を抑えた方がいい」との指摘もある。

 作詞を愛し、クーデター後に…

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