「私が死に方を教える」と言われ 固定観念を壊すサ高住

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鈴木淑子
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シルバーウッド社長・下河原忠道さん

 千葉県船橋市の住宅街に、先月オープンしたばかりの、一見すると普通のマンション「銀木犀(ぎんもくせい)〈船橋夏見〉」には、さまざまな人がやってくる。併設した豚しゃぶレストランにランチに訪れる近隣の主婦ら、入り口に所狭しと並んだ駄菓子目当ての放課後の子どもたち……。

 ヒノキの無垢(むく)材を使った段差のない床やトイレに備え付けられた緊急連絡ボタンを見て、ようやく高齢者向け住宅だと気づく人もいるだろう。運営する当人は「普通の賃貸住宅です」と、てらいがないが、その手法は内外の注目を集める。

 20代で建物の軀体(くたい)に鋼材を使うスチール住宅を施工するシルバーウッド(千葉県浦安市)をおこし、2011年、高齢者住宅に参入。東京や千葉などで、食事サービスがあり訪問介護事業所を併設した住宅10棟、グループホーム2棟を運営する。

 運営方針の骨格を形づくったのは、ある夫妻との出会いだった。

 認知症の夫を介護してきた8…

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