岩手)住宅確保策、矢継ぎ早 利益供与批判も 北上市

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溝口太郎
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 半導体大手の東芝メモリなどの相次ぐ企業進出に伴う流入人口の増加に対応するため、岩手県北上市が矢継ぎ早に住宅確保の施策を打ち出している。アパートなど共同住宅への建設補助金制度を新設するほか、JR北上駅前では市有地1万平方メートルを民間に無償貸与し賃貸マンションやオフィスの整備を進める。市は「雇用支援策」としているが、いずれも営利事業を直接支援するため、市議会の一部には「利益供与ではないか」といった意見も出ている。

 相次ぐ企業進出で市の有効求人倍率が県内最高となるなど人手不足が続いている。従業員や家族などの流入による住宅の供給不足が課題になっており、「住居不足で他の自治体に人が流れ、新たな労働力を確保できない恐れもある」(同市商工部)ことから支援制度を打ち出したという。

 13日開会予定の市議会に提案する「きたかみ就労支援共同住宅建設等促進プロジェクト」は、住宅確保に特化した補助制度。都市居住区域内などに限り、8戸以上の賃貸共同住宅を建設する事業者や、社員寮を建設する市内企業に、1戸あたり50万円、最大1千万円まで補助するほか、既存家屋の賃貸転用にも改築費の2分の1(限度額100万円)を補助する。19年度から3カ年で総額約3億円を投じ、600戸の住宅確保をめざす。

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 JR北上駅前では「北上駅東…

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