自分の悪口、誰かが「いいね」 SNSいじめ3つの特徴

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山本奈朱香
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 「は、クラスから早くいなくなれば? みんな腐る前に!」

 「皆とお前一緒にするなってw 物理的に腐るのはありえないよー?」

 2016年8月、中学2年生で自死した、青森市の葛西りまさん(当時13)のスマートフォンに残されていた、LINEのメッセージだ。前者はクラスメート、後者はりまさんが書き込んだ。

 父親の剛さん(41)は初めて見た時、内容のきつさに驚いた。「普段と言葉遣いが全然違う。メッセージを見るだけでは、誰か分からない。娘も友達も……」

 市の審議会が後にまとめた報告書によると、この書き込みがあったのは、りまさんが中学1年の7月。入学してすぐに、クラスではLINEグループができ、厳しい言葉が飛び交うようになった。

 LINEのグループに加わっていれば、他のメンバーを「強制退会」させることもできる。8月になると本人も読める状態で、りまさんについて「おかしいよね~死んで欲しい」「退会させるか」といったやり取りが交わされ、同級生の一人が退会させた。

 直後には「クソワロタ(めちゃくちゃ笑った)」「さよーならー」「わらうしかなーいww」といった書き込みがされた。別の同級生が保存して送ったらしく、この画面もりまさんに届いていた。

 体調を崩したりまさんは部活を休みがちになった。そうすると、部活のLINEでも「退部しろ」と書き込まれたり、入退会を繰り返されたりした。ツイッターにも「逃げんなクソブス」などと投稿された。

 口頭でもいじめはあったが、いつでも、どこでも逃れることができないSNSは、特に重くのしかかった。報告書は「あらゆる行動への視線を常に意識し続けることから、心理・精神的な疲弊が助長され、強い心的苦痛を感じるようになった」と指摘している。

 2年生の夏休み明けの初日には、学校で「きもい、なんできてんの」「死ねっ!」などの言葉を直接投げつけられたとされる。翌朝、りまさんは学校に行く途中で命を絶った。(山本奈朱香)

増加するSNSいじめ、3つの特徴とは?

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