性被害、女性前提の固定観念崩したい…男性支援員の思い

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矢田文
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 「男性が加害者、女性が被害者」と考えられがちだった性暴力。女性のみを被害者とする刑法が改正されおおよそ2年が経ち、性暴力は女性だけの問題ではないという意識も徐々に広がりつつある。ただ、全国にある性暴力被害者のための支援センターでは、思うように男性支援員の応募が集まらない。「男という立場から社会の性暴力への意識を変えたい」と語る鳥取市内の男性支援員(25)に現場の実情を聞いた。

 開設から2年半近くが経過した「性暴力被害者支援センターとっとり(クローバーとっとり)」。開設時から性別を問わずに支援員養成講座の受講者を募集してきた。だが、これまでの受講者のほとんどは女性で、男性の参加者は1割にも満たなかったという。

 実際、同センターにこれまで寄せられた相談のほぼすべてが女性被害者からのもので、相談相手に男性支援員を希望する声はない。

 男性は、センター開設当初から支援員として従事する。鳥取市内の病院で臨床心理士として働く合間をぬって月2回ほど、女性支援員とともに電話窓口に待機し、被害者の声に耳を傾けてきた。

【性犯罪被害の相談窓口】警察の全国共通ダイヤル「#8103」などがある。

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 もともと性暴力問題に対して…

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