メイ首相はどこで道を誤ったのか 対話下手ばれ強硬路線

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ロンドン=下司佳代子
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 英国のメイ首相が職を去ることになった。在任3年。欧州連合(EU)からの離脱問題のかじ取りを担い、一度決めたら断固として我が道を貫く姿勢は称賛を浴びたが、議会の説得に苦しみ、最後は力尽きた。メイ氏はどこで道を誤ったのか。ロンドン大学クイーン・メアリー校のティム・ベイル教授(政治学)と振り返った。

 「私にはできなかったが、後任者は議会での合意を見いださなければならない。それは議論の当事者みんなが妥協する意思がある時にだけ成し得るものだ」

 24日に辞意を表明したメイ氏はこう語り、ナチスからユダヤ人を保護した英国の人道活動家の言葉を引きながら、妥協の大切さを強調した。

 だが、言葉とは裏腹に、メイ氏は容易に妥協しなかった。

 「最初の失敗は、国民投票の…

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