中部電力は24日、浜岡原発(静岡県御前崎市)で想定する最大の津波の高さについて、すでに完成した防波壁(標高22メートル)を上回る22・5メートルとする試算結果を原子力規制委員会に示した。中部電は「あくまで参考値」と主張しているが、規制委は正式に採り入れるべきだとする考えを示した。防波壁のかさ上げを迫られる可能性がある。
想定する最大の津波の高さは、原発の安全対策の前提となる数値。中部電は、国の有識者会議が2012年に発表した南海トラフ巨大地震の津波想定などをもとに、21・1メートルとしてきた。これに対し規制委は昨年12月の審査会合で、震源の位置を変えるなど原発の敷地への影響が大きくなるようなケースも試算するよう求めていた。
中部電はこの日の審査会合で、試算結果は参考値にすぎず、想定する最大の津波の高さは21・1メートルでよいと主張。一方、規制委は、他原発の審査でも複数の震源を考えていると指摘し「参考値とする意味がわからない」と退けた。
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標高22メートルの防波壁は…
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