皮膚科医が語る紫外線対策 日傘をさして日なたを歩く?

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武田耕太
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 紫外線が気になる季節がやってきました。環境省の「紫外線環境保健マニュアル2015」によると、日本の季節では6~8月に最も紫外線が強くなります。いまの時期、ドラッグストアなどでも日焼け止めがずらり。ただ、よしき皮膚科クリニック銀座の吉木伸子院長は「日焼け止めに過剰な期待はしないで」と話します。そして紫外線対策のやり過ぎはよくないとも指摘します。そのワケは?

 吉木さんによると、日本人の肌の悩みは「シミ」が上位に来ることが多く、「紫外線=シミ」という意識が強いそうです。ただ、これは「日本独特の考え方」とのこと。欧米では、シミだけでなく、シワ、たるみ、毛細血管の拡張など、ひっくるめて「光老化」ととらえて考えます。紫外線にあたることで皮膚が劣化していく。シミは、あくまでそのうちのひとつ、ということです。

 吉木さんはこれを、「日光に当たり続けるカーペット」に例えます。日光に当たり続けたカーペットは色があせて素材がボロボロになっていく。カーペットと一緒で、肌の日焼けも毎日の少しずつの積み重ね。色が黒くなるだけでなく、肌の構造も変わっていきます。そして、いったんボロボロになったカーペットがもとの姿に完全に戻ることは難しいように、紫外線に当たり続けて劣化した肌も、もとの姿に戻るのは難しいそうです。

日焼け止め、「誤解多い」

 紫外線による肌への影響は「進行性」のもの。予防をしっかりしないと、「リカバリーするのは難しい」と考えた方がいい。だから「紫外線対策」が重要なのです。

 では、どんな対策が? 真っ先に思いつくのが日焼け止めです。

 ただ、吉木さんは「日焼け止めについても誤解が多い。PAやSPFの数字を過信している人が多い」と指摘します。

 紫外線は波長の長い順に「U…

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