ローマ字「姓→名」というけれど 世界はどっち先が多い

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鎌田悠
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 日本人の名前をローマ字で書くときは、「名→姓」ではなく「姓→名」で――。文化庁が近く、官公庁や報道機関などにそんな呼びかけをすることにしました。河野太郎外相も、「安倍晋三は『Abe Shinzo』と表記していただくのが望ましい」と発言しています。姓名を書く順番、世界ではどうなっているのでしょうか。

 アジアでは、日本のほか中国、韓国、モンゴルベトナムも姓→名の順です。しかし、「世界人名物語――名前の中のヨーロッパ文化」などの著書がある流通科学大学名誉教授の梅田修さんによると、世界では名が先、姓が後というのが多数派だといいます。

 梅田さんによると、ヨーロッパでは封建制度が確立された12世紀ごろ、土地が世襲的に相続されるようになり、本人の身分や親子関係をはっきり示す必要が出てきたため、姓が必要になりました。このなかには、父親の名前に息子であることを示す「父称辞」をつけるものが多くありました。「Johnson」の「son」や、「McDonald」の「Mc」がそれにあたります。梅田さんは、「あくまでまず個人名があり、それを補うものとして姓が後に続いたと考えられます」と話します。

 イスラム文化圏でも、まず「…

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