リクシル、前CEOが会見 株主総会前に会社側を批判

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高橋尚之 田中美保
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 首脳人事をめぐる混乱が続く住宅設備大手LIXIL(リクシル)グループの前CEO(最高経営責任者)、瀬戸欣哉(きんや)氏が23日、6月の定時株主総会に向けて株主提案した取締役候補者6人とともに東京都内で記者会見した。瀬戸氏側の候補者のうち会社側も取締役候補者に含めた2氏も出席し、会社側の指名には応じず、瀬戸氏側の候補者として株主総会に臨む意向を表明した。

 会社側は今月13日、取締役候補者を発表し、瀬戸氏側が提案する前最高裁判事の鬼丸かおる氏、元あずさ監査法人副理事長の鈴木輝夫氏の2人を会社側の候補者に含めた。両氏は同日、「会社から取締役候補として提案するという連絡は一度も受けていない。当然、同意もしていない」とのコメントを連名で発表。会社側の対応に問題があるとして、指名を受諾するかどうか判断していなかった。

 鈴木氏は会見で「同意なく候補に選ばれたのは非常に問題」と会社側の対応を批判。鬼丸氏も「大きな不信になっている」と話した。両氏は会社側の説明に納得できないとして、指名に同意しないと会社側に伝えたことを明らかにした。株主総会の招集通知に、瀬戸氏側の候補として記載するよう会社側に求めたという。

 瀬戸氏は、会社側の役員人事案に対抗して株主の支持を集める委任状争奪戦(プロキシファイト)を仕掛けない考えを改めて表明した。ただ、双方の候補者を取締役に選任することを視野に会社側の候補者との協議を求める意向を示していたが、協議が実現していないことも明らかにした。

 会社側は17日と20日に取締役候補者を相次いで追加した。瀬戸氏側と歩み寄る姿勢は見せておらず、首脳人事をめぐる対立の行方は見通せないままだ。(高橋尚之)

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■株主の支持は不透明…

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