やさぐれていたあの時代 松尾スズキの原点は「部活」
増田愛子
昨年、30周年を迎えた劇団「大人計画」を主宰し、小説や映像の世界でも活躍する松尾スズキさんが、個人プロデュースによる舞台の企画を立ち上げました。その名も「東京成人演劇部」。人気集団を率いて、大規模な公演を続けるプレッシャーから解放されたいとの思いが、「部活」という原点回帰に向かわせたと言います。
「大学の時に演劇研究会に入り、お芝居をやっていた時は、すごく楽しかった。あのドキドキやワクワクを、もう一回という気持ちですよね」と松尾さん。
大学卒業後、会社員生活を経て、一時はギャグ漫画家を目指した。出版社に持ち込んだ原稿をことごとく断られ、「背水の陣」で臨んだ演劇の道。1988年、雑誌で劇団員を募集し、新宿の小劇場で旗揚げした。その後メンバーは入れ替わり、宮藤官九郎さんや阿部サダヲさんらが参加。今や1作品の公演で、1万~2万人の観客を集める人気劇団となった。
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「昔は、百人が見て、3人ぐ…
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