サクラマス養殖で大学院生起業 黄金色のイクラを海外へ

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松本真弥
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 宮崎の大学院生がこの春、ベンチャー企業を起こした。挑むのはサケの一種、高級魚「サクラマス」の養殖。公務員志望だったが一転、地元の後押しを受けて、荒波にこぎ出した。

 4月上旬、宮崎県延岡市北浦町の港。宮崎大大学院農学研究科2年の上野賢さん(23)は、いけすからサクラマス約600匹を水揚げし、商品化に向けたサンプルづくりのため、地元水産業者に引き渡した。

 主に寒冷地域でとれるサクラマスを南国・宮崎で養殖。山中の淡水の養魚場で約1年間育て冬に海のいけすに放すと、海水温の高さから通常より短い4カ月で丸々とした成体に育つという。ゆくゆくは黄金色のイクラや燻製(くんせい)をホテル、料亭などに売り出す計画だ。

 サクラマスとの出会いは大学3年のとき。研究室を選ぶ時、サクラマスを研究する内田勝久教授(51)を知った。上野さんの出身地は岩手県釜石市で、秋に見られるサケの遡上(そじょう)が風物詩だ。遠く離れた宮崎で、故郷を思い出させてくれるサクラマスに運命を感じ、内田研究室に飛びこんだ。

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 内田教授は、宮崎県五ケ瀬町

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