今季世界最高を生んだ修正力 陸上400リレーの舞台裏
堀川貴弘
今月11日の世界リレーで失格に終わった男子400メートルリレーが、同じ編成で臨んだ19日のゴールデングランプリ(GGP)大阪で雪辱を果たした。目標の37秒台には届かなかったものの、38秒00は、世界リレーを制したブラジルの38秒05を上回り、今季世界最高のタイムだ。この間、選手たちはどんな修正を施したのか。
両大会とも1走から多田修平、山県亮太、小池祐貴、桐生祥秀のオーダー。これまで常連だったケンブリッジ飛鳥や飯塚翔太がけがなどで調整が遅れる中、走力的にはベストメンバーといえる。ただ、昨年のアジア大会で200メートルを制した小池が新たに入ったことで、バトンパスの習熟度にもともと不安があった。
世界リレーではその不安が露呈した。2走・山県から3走・小池へのパスで、小池がバトンの真ん中あたりをつかむミスがあった。桐生も学生時代以来のアンカーでスタート直後によろけ、振り返るような動きがあり、それを見た小池がスピードを緩めてしまう。
結局、バトンが手につかず、「手渡ししなかった」とみなされて失格となった。桐生はレース後、「リレーの難しさを改めて感じた。バトンパスは失敗しないだろうという緩みがあったのかも」と語った。
リベンジは8日後のGGP大…
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