つっぱり棒になかった「おしゃれさ」 棒を取っ払ったら
田中章博
押し入れの奥や家具のすき間に収納場所を作る、つっぱり棒。目立たぬ所で活躍してきた日用品を、トップメーカーで老舗の平安伸銅工業(大阪市)は「見せる収納」のアイテムに進化させた。
2016年発売の「ラブリコ」は、木材の両端に取り付けてつっぱらせるパーツ。つまりつっぱり棒の「棒」を取っ払ってしまった。棒の部分には自分で買ってきた2×4材など、好きな木材を使える。天井と床に突っ張らせれば柱状になり、棚を設けたり、自転車やテレビを壁かけにしたりもできる。
出発点は、15年に3代目社長に就いた竹内香予子(かよこ)さん(36)の友人の「機能が優れているのはわかるけど、おしゃれなつっぱり棒はないの?」という声だった。
1970年代につっぱり棒を…
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