自由の女神、ガイド禁止に 混雑緩和が理由、反発も

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藤原学思
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 1907年、ある夫婦がウクライナから、7500キロ離れたニューヨークにやって来ました。夫婦はこの建物で、米国への入国手続きをしたのです。自由の女神をすぐそこに見ながら、期待に胸を躍らせて。

 語り手は「ある夫婦」のひ孫で、観光ガイドのマイケル・モーゲンタルさん(46)。ニューヨーク湾に浮かぶエリス島に500回ほど上陸し、数千人の観光客を案内してきた。

 「あなたがいま立っているこの場所は、私や家族の人生だけでなく、広い意味では世界をも変えた場所なのです」

 東京ドーム2・5個分ほどの島に米国の移民局ができたのは1892年のこと。それから1954年まで、1200万人以上の移民がここにたどり着いた。現在の米国市民の半数近くが、このときの移民にルーツを持つともいわれる。すぐそばに自由の女神像が立つリバティー島があり、両島合わせて昨年は430万人が訪れた人気観光地だ。

 移民局の建物は移民博物館になっている。だが、両島を管理する国立公園局は5月から、混雑を緩和するために同館や自由の女神像へのガイドの入場を禁じた。ツアー客が10年で6倍に膨らみ、団体で行動するため他の客とのトラブルにつながっているという。

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 「無料音声ガイドがある」と…

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