沖縄)オリオンビール、販売開始から60年 競争力磨く

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沖縄タイムス
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 オリオンビール(與那嶺清社長)は1959年にビール販売を開始し、17日で60年を迎える。本土や外国産ビールが市場を席巻する中、創業者の具志堅宗精氏が、沖縄県内企業による地場ビールの醸造に可能性を見いだした。資金調達や県民の好みに合ったビール造り、同業他社との激しい販売競争に対応し「三ツ星」ブランドを確立した。全国的にビール離れが進む中、大手資本の傘下となった「新生オリオン」は競争力に磨きを掛ける考えだ。

 設立は、57年5月18日。当時の社名は沖縄ビールだった。みそ・しょうゆ生産の「赤マルソウ」を創立した具志堅氏が、醸造知識を持つ弟から「冷凍設備を完備すれば、ビール企業が沖縄で成り立つ」との進言を受けたことがきっかけだった。銀行や企業経営者を回って出資を呼び掛け、醸造技術者を県外から招聘(しょうへい)。ビール名を公募して「オリオン」に決まった。

 那覇市の風物詩となっていた波上祭の吉日を選んで、ビールを発売。名護市の工場ではのぼりを立て、ちょうちん行列でトラックを送り出した。当時は県産品を「島グヮー」として二級品とみなす風潮もあり、役員や社員が繁華街を一軒一軒訪れて、オリオンを売り込みイメージ払拭(ふっしょく)に努めた。

 地道な努力が実を結び、売り…

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