AI時代の「未来の工場」開発競争激化 日本の進化は?

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渡辺淳基=ハノーバー 田幸香純
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シンギュラリティーにっぽん

 人工知能(AI)など先端技術の発展は、ものづくりのあり方も変えていく。機械が自ら通信し、必要な部品を手配する。そんな「未来の工場」の世界標準を占めようと、競争が激しさを増している。渡辺淳基=ハノーバー、田幸香純

作業員のケガ予防もお任せ

 ステージ上に、高さ70センチほどの箱形のロボットが現れた。自動車部品大手の独ボッシュが開発した自律型の輸送車両だ。

 通信や給電はすべて無線で、ケーブルはない。人間の姿もほとんどない。背後の大型スクリーンにコンピューターグラフィックで描かれた「仲間」たちと何やら通信し、AIの判断で工場内を動き回る。主役は、現実世界とコンピューター上の仮想世界を垣根なく行き来するデータだ。

 「これが物流と製造が一つになった、未来の工場の姿です」。プレゼンテーションの進行役が宣言する。

 4月、ドイツ北部で開かれた…

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