飲酒事故、足失った23歳 「人生終わり」からの7カ月

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遠藤美波
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 昨年10月、札幌・ススキノの交差点で飲酒ひき逃げ事故があり、被害者の男性は左足切断の重傷を負った。男性は記者の友人だった。事故から7カ月あまり。突然、自由を奪われた男性に、今の思いを聞いた。

 「やっと歩けるようになって、本当にうれしいです。義足を見せたまま町を歩くと驚かれるんですが、『こんな存在もいる』って知ってもらえたらと思って」

 人懐こい笑みを浮かべて、男性(23)は話した。左ひざ上までめくられたズボンから、義足がのぞく。

 事故から7カ月を経て、男性はようやく少し前を向けるようになった。歩けるようになるまでは、「地獄のような毎日」だった。

 事故があったのは、昨年10月6日深夜のことだ。仕事帰りだった男性は、車が猛スピードで近づいてくるのを感じた。瞬時によけようとしたが、気がついたときには、足が店の看板と車に挟まれ、潰されていた。「ごめん、大丈夫?」。そう尋ねる声が聞こえたが、あまりの痛みに返事はできなかった。後に公判で、車を運転し、逃走した男の声だと知った。男性は周囲の人に救急車を呼ぶよう訴えた。左足を見て、「人生終わったな」と思った。

 男性は神奈川県出身。海外に行くのが好きで、学生時代は世界中を旅した。札幌にやってきたのは昨年5月。市内でホステルを営む知人に誘われ、そこで働いていた。友人にも恵まれ、「こんな生活がずっと続けばいい」と思っていた矢先の事故だった。

 事故直後に左ひざ下15セン…

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