ガンダムとザクをリアル宇宙へ 実現の裏に運命の出会い

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 ガンダムが宇宙から2020年東京五輪を応援! そんな企画を15日、大会組織委員会が発表した。小型の人工衛星にガンダムと敵役のシャア専用ザクを乗せ、来春に宇宙へ飛ばす。「日本人のおもしろさ、技術の高さを世界に発信したい」という担当者の思いに小型衛星開発の第一人者が応え、計画が進み出した。

 「僕たちは宇宙から皆さんにエールを送ります。東京2020へ向かって、ガンダム、せーの、行きまーす!」

 都内で開かれた記者会見では、実際のアニメで主人公アムロ・レイ役を務める声優の古谷徹さんの声で、ガンダムの宇宙行きが宣言された。

 組織委と東京大、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が協力して進める企画は、題して「G―SATELLITE 宇宙へ」。今回のために特別制作されるガンダムとシャア専用ザクの模型、通称「ガンプラ」が来年3月ごろ、専用の「五輪応援衛星」(10センチ×10センチ×30センチ)に格納され、国際宇宙ステーション(ISS)へ打ち上げられる。

 2体はISSから宇宙空間へと放出される。軌道に乗ると、衛星のコックピットが開き、2体が立ち上がって出てくる仕掛けだ。

 地球上空を毎秒8キロの速さで周りながら、足元に取り付けた電光掲示板で応援メッセージを送ったり、音声でエールを送ったりする。衛星に取り付ける7台のカメラで撮影する映像や画像を通じて五輪を盛り上げる予定だ。

現実世界では初めて地球を飛び出す

 アニメでは宇宙が舞台のガンダムだが、現実世界で地球を飛び出すのは初めて。コアなファンにはたまらないだろう。「機動戦士ガンダム」の原作者、富野由悠季さんは「宇宙を具体的に想像することは、ファンタジーではなくなった」と熱っぽく語った。

 前例がないことをやりたい――。計画は昨年5月ごろ、自らもガンダム好きという組織委イノベーション推進室の天野春果さん(48)の童心から出発した。

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 過去の五輪ではISSの船内…

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