ふれあい重視、ダチョウ牧場10周年 大量死も乗り越え

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石平道典
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 神奈川県内でも珍しい、ダチョウと触れ合える「ダチョウ牧場スマイルオーストリッチ」が相模原市内にある。今年でオープンから10年が経ち、4月にモンゴル遊牧民が暮らす移動式テント「ゲル」を設置するなどリニューアルした。動物とつながる場所にしようと、小さな牧場の挑戦が続く。

 同市中央区田名地区の住宅や工場が立ち並ぶ道を車で走っていると、「だちょう牧場」と書かれた看板が見える。約5千平方メートルの敷地内に、7羽のダチョウが悠々と歩いていた。

 同市緑区の麓(ふもと)善五郎(ぜんいろう)さん(63)が1人で経営している。大手電機メーカー脱サラし、2009年に牧場経営を引き継いだ。当初は40~50羽のダチョウを育て、ダチョウの卵を出荷するなどしてきた。

 ところが13年、試練が襲う。カラスの大群が襲いかかり、ダチョウが大量死してしまったのだ。一気に経営が苦しくなったが、「どんなことがあっても牧場は続けよう」と決意。県の特産品である「かながわ鶏」の生産を始めるなど、立て直しを図ってきた。

 この牧場にはダチョウ以外にも、ウサギやヤギ、豚、白孔雀(くじゃく)など多種多様な動物がいる。オーストラリアに生息する背が高い鳥のエミューも。すべて自由に触れ合うことができる。「お客さんの喜ぶ顔を見るのが一番の幸せです」と麓さん。

 オープンから10年。小さな…

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