京都)令和最初の葵祭 平和の願い込め

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大村治郎 紙谷あかり 山崎琢也
【動画】京都・下鴨神社の境内を進む葵祭の行列=山崎琢也、紙谷あかり撮影
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 「令和」の元号のもとで初めて開催された15日の葵祭(あおいまつり)。好天にも恵まれ、観客は約4万7千人(府警調べ)に上った。新緑に包まれた初夏の都大路で、みやびやかな王朝行列に参加した人たちや家族らは喜びの表情を浮かべた。

 第64代斎王代(さいおうだい)の会社員、負野李花(おうのりか)さん(23)=京都市左京区=は十二単(ひとえ)に身を包み、「腰輿(およよ)」と呼ばれる輿(こし)に乗って、大役を果たした。

 同志社高校時代はラクロス部の主将を務め、全国大会で優勝。最優秀選手賞を受けたが、「ラクロスの試合より斎王代のほうが緊張した」。長時間、正座を続けなければならないため、ひざのストレッチをして祭りに備えてきたという。

 実家は1594年に創業した、西本願寺門前にある香木店「負野薫玉堂(くんぎょくどう)」(下京区)を経営する。先祖は石山本願寺(今の大阪城周辺)の寺侍だった。負野という珍しい姓は、織田信長と石山本願寺が争った石山合戦の時、先祖が親鸞の木像を背負い、野を走り回って守り抜いた手柄に対して与えられたという。

 負野さんは「令和最初という特別な年の斎王代として、すてきだと思ってもらえるように、凜(りん)とした姿を心がけた。新しい時代が平和であるようにと願いを込めて務めた」と話した。(大村治郎)

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