「揺らぐ農」食料確保へ長期的視点 JA全中中家徹会長

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聞き手・大日向寛文
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 JAグループは、農協の取り組み自体がSDGsの達成につながると訴えています。JAを束ねる全国農業協同組合中央会(JA全中)の中家徹会長(69)に、理由や取り組みを聞きました。

 ――農協はなぜSDGsに取り組んでいるのでしょうか。

 食と農を基軸に地域に根ざした協同組合の活動自体が、SDGsが目指す方向性と重なり合っています。SDGsには17の目標がありますが、そのすべてに農協の活動は絡みます。例えば、農作物は大気中の二酸化炭素を吸収して育つので、「気候変動に具体的な対策を」。田んぼで行われている小規模の水力発電は、「エネルギーをクリーンに」に該当します。

 我々はもともとSDGsに取り組んできましたが、国連が2015年に採択したことで、現場がより意識するようになりました。日本協同組合連携機構が昨秋、全国の農協にアンケートしたところ、全体の50%の農協がSDGsに「関心がある」と回答し、SDGsを事業で活用する意向を示した農協は全体の56%に達しました。

 ――SDGsの17の目標のうちどの目標を重視していますか。

 「飢餓をゼロ」が特に重要だ…

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