群馬)村のでっかい「恐竜王国」 自分が捕食されそう

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山崎輝史
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 アジア最大の肉食恐竜「タルボサウルス」の骨格標本は、今にも自分が捕食されそうな大迫力だ。格闘中の「プロトケラトプス」と「ヴェロキラプトル」がそのまま化石になった骨格標本も面白い。群馬県南西部の山あいにある神流町は、関東地方唯一の恐竜化石の発見地だ。町の恐竜センター(神流町神ケ原)には、町人口の19倍、年間3万5千人が訪れる。

 ここが「恐竜王国」となったきっかけは、35年近く前にさかのぼる。1985年、中里村(当時)の国道299号沿いにある岩壁「瀬林の漣痕(れんこん)」に残されたくぼみが、国内初の恐竜の足跡だと発表されたのが始まりだった。岩壁は1億2千万年前の白亜紀の地層で、長い年月をかけた地殻運動で現れた。周期的な漣(さざなみ)模様や周辺で発見される貝の化石から、かつてこの地は海に近い河口付近だったと考えられる。

 足跡をつけた恐竜は3種類とされる。中腹の大きなくぼみは、5メートルほどの大型二足歩行。斜めに残る足跡は、2種類の恐竜が重なっており、うち1頭は時速26キロで跳びはねるように動いた1メートルほどの恐竜だという。付近では恐竜の背骨や歯の化石もたびたび見つかっている。

 過疎に悩んでいた中里村は…

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