30代で銀行員から歯学部へ いま難民申請者の歯を治療

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文・写真 藤崎麻里
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難民申請者の歯を治療する歯科医師 永坂哲さん(68)

 診た患者は222人、抜歯は198回――。歯科医師の永坂哲さん(68)はチームを率い、各国からの難民申請者の歯の治療を続ける。もとは国際派の銀行員。30代で歯学部に入りなおした。知人のある一言が、永坂さんを突き動かした。

 日本ではなかなか見かけない、ぐらぐらで手で引っこ抜いてしまえる歯。この10年、何度もそんな歯に出あった。「母国でケアできなかったのでしょう」

 横浜市の鶴見大学で難民申請者の歯科治療チームを率いる。チームで38カ国・地域の222人の患者を診て、198回抜歯した。

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 和歌山県出身で、もとは国際…

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