明治と平成、2水害の爪痕残す 真備町地区の壁を保存へ

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華野優気
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 昨年7月の西日本豪雨で約5500棟が全半壊した岡山県倉敷市真備(まび)町地区は、1893(明治26)年にも大洪水に見舞われた。二つの水害の痕跡が土壁に残る蔵が地区内にあり、地元の住民らが後世に伝えようと保存に乗り出した。

 蔵は木造2階建てで、真備町岡田地区の民家の敷地にある。1874(明治7)年に建てられたと伝わる。西日本豪雨で2階近くまで浸水した。

 1階の土壁に、水平に2本の白い線が残っている。

 同地区のまちづくり推進協議会の役員で、地元の郷土史に詳しい森脇敏さん(78)によると、床から約2・6メートルの高さにあるのは、西日本豪雨の泥水の跡。さらに約14センチ上には、1893年の洪水の跡とみられる線がある。

 「二つの災害の爪痕が同時に残っている壁。なんとしても保存しなければ」。豪雨で同地区の自宅が全壊した森脇さんは、壁の保存に向けた支援を周囲に呼びかけてきた。

 3月末、地元住民のボランテ…

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