核大国同士、対立鮮明に 米ロが「プロパガンダ」と応酬

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ニューヨーク=藤原学思 田中瞳子
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 来年の核不拡散条約NPT)の再検討会議に向けた準備委員会で、核大国の米国とロシアの対立が鮮明になっている。両国が保有する核兵器を合わせると世界の9割以上を占めるが、その対立は来年の議論のたたき台となる「勧告」の採択にも影を落としている。

 2日、米ニューヨークの国連本部。米国のウッド軍縮大使は各国の発言が終わった後、答弁権を行使して切り出した。

 「ロシアは軍備管理の条約を守っていると主張する。興味深い。中距離核戦力(INF)全廃条約も含まれているのか。世界はロシアのプロパガンダ(宣伝)にはだまされない」

 これに対し、ロシアの代表も反論。「残念だが、我々はまさに今、無責任なプロパガンダを聞いた。ロシアはINFを誠実に守っている」

 米国は今年2月、米ロのINF全廃条約からの離脱を通告。ロシアが保有する新型巡航ミサイルの射程が条約が禁じる500キロ超だと訴えていた。両国の歩み寄りがなければ、条約は8月に失効する見通しだ。

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 米ロ間の核軍縮条約には新戦…

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