女性としての選手資格条件、国際陸連の新規定を適用へ

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榊原一生 ロンドン=遠田寛生
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 国際陸上競技連盟(IAAF)が決めた男性ホルモンテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限する新規定について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は1日、新規定の撤回を求めていた女子800メートルで五輪2連覇中のキャスター・セメンヤ(南アフリカ)の訴えを退けた。理由について「新規定は差別的だが、選手間の公平性を守るためには必要」と判断した。国際陸連は8日から新規定を適用すると発表した。

 セメンヤは、女性の標準的な数値よりも、生まれつきテストステロン値が高く、過去には性別が疑われたことがある。

 国際陸連は昨年4月、テストステロン値が高い選手は400~1600メートルの種目において、数値を薬などで基準値以下にするよう求めた新規定を同11月から導入すると発表した。ほとんどの女性は、血中濃度が1リットルあたり2ナノモル(ナノは10億分の1)以下なのに対し、セメンヤら高数値の選手は7・7~29・4ナノモル。骨や筋肉のサイズなどで競技において優位性があるとされており、CASは女子競技の公平性を保つために、5ナノモル以下に定めた新規定は必要と判断した。

 ただ、その優位性は国際陸連…

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