5千万年前「めだかの学校」の化石発見 259匹の群れ

勝田敏彦
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 童謡「めだかの学校」よろしく、小さな魚が群れをなして泳ぐ様子がそのまま閉じ込められた化石が米西部の約5千万年前の泥岩から見つかった。

 米アリゾナ州立大の水元惟暁(のぶあき)研究員、城西大水田記念博物館大石化石ギャラリーの宮田真也学芸員らのチームが5月29日発行の英王立協会紀要に発表した論文によると、化石には、サケスズキ目と呼ばれるグループの淡水魚の稚魚らしい長さ1~2センチの魚が集団になっていた。259匹いたという。

 チームが、それぞれの魚の位置と進行方向を分析したところ、互いに接近しつつも衝突を避けながら、集団行動していたことを示すパターンが見つかった。水や風の流れでは起きないという。現代の魚も群れを作ることがある。その理由の一つは、捕食者の攻撃を避けるためと考えられているが、この魚も同じ理由で群れを作っていた可能性がある。

 化石は福井県立恐竜博物館(勝山市)で公開されている。

 チームの論文(https://doi.org/10.1098/rspb.2019.0891別ウインドウで開きます)によると、生物が何かをしている様子が記録された化石としては、恐竜同士のけんか、三葉虫の行列、昆虫の交尾などが知られている。(勝田敏彦)

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