「並ばない」志摩スペイン村 自虐PR成功で連休は?

有料記事

甲斐江里子
[PR]

 「並ばないから乗り放題」「空(す)いてるから映え放題」。客の少なさを逆手に取ったPRで話題になった三重県志摩市のテーマパーク「志摩スペイン村」。10連休で各地が混雑する中、人出はどうなのか。ゴールデンウィークのまっただ中に訪ねてみた。

 連休3日目の4月29日。午前9時半の開園前には、オープンを待つ客が入り口前にずらりと並んでいた。だが、「どれだけ長くてもアトラクションの待ち時間は1時間以内」と広報担当者。確かに「かなりの人出」だというこの日も、開園約1時間後の最大待ち時間は40分だった。

 志摩スペイン村は1994年に開業し、今年25周年を迎える。4機のジェットコースターを含む28のアトラクション、スペイン人ダンサーの本格的なフラメンコショーやスペイン料理レストランなどがあり、年間約120万人が訪れる。

 「自虐ネタ」を公式ホームページ(HP)に掲載したのは今年1月。客の9割が家族連れだが、閑散期の2、3月に学生を呼び込もうと、学割チケットをPRするページだった。職員がSNSなどで利用客の口コミを調査。アトラクションに並ばずに乗れたことや、写真に他の人が写りこまないことなどが評価されていると知り、HPに載せた。「あるがままの良さを伝えただけで、全く自虐のつもりはなかった」と、広報担当者は話す。

 今年2月、HPがツイッターで拡散し、ネットメディアやテレビでも取り上げられた。「驚いたが、好意的なコメントが多く寄せられ、うれしかった」と担当者。2、3月は、例年の約2倍の学生客が訪れた。

 今年はツイッター効果かは不明だが、GW前半の来園者数は例年より1割ほど多いという。大阪府八尾市から娘3人と遊びに来た坂根美幸さん(54)は午後1時ごろ到着。「思ったより混んでいて、これからのフラメンコショーも全て満席で予約できませんでした」と話した。

 レジャーの予約をしそびれて…

この記事は有料記事です。残り309文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら