日米首脳会談、貿易交渉めぐり応酬 北朝鮮問題も協議

ワシントン=別宮潤一
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 安倍晋三首相は26日夕(日本時間27日早朝)、米ホワイトハウスでトランプ大統領と会談した。日米の貿易交渉が議題となり、首相は会談後、記者団に対し、「両国にとって利益になるよう交渉を加速していくことで一致した」と述べた。

 首脳会談の冒頭は記者団に公開され、さっそく貿易交渉をめぐる応酬があった。トランプ氏は「貿易問題についても徹底的に話す」と意気込んだうえで、「日本は農産品に対する関税を上げているが一日も早くなくしてほしい。我々は日本産の車に対して関税をかけていない」と不満を表明した。

 これに対し、安倍首相は「トランプ政権ができて以降、日本の企業は米国に230億ドル(約2兆5664億円)の投資をした」とし、米経済への日本の貢献をアピール。関税についても「日本は米国車には関税はかけていない。米国はまだ日本の車に2・5%の関税をかけていることは申し上げておきたい」と反論。トランプ氏は「日本の自動車会社が(米国に)投資していることは大変喜ばしい」と話を収めた。

 両首脳は北朝鮮による拉致、核・ミサイル問題などについても意見を交わした。安倍首相によると、2月の米朝首脳会談についてトランプ氏から改めて説明を受け、今後の進め方について協議したという。安倍首相は「次は私自身が金正恩・(朝鮮労働党)委員長と向き合い解決する。トランプ氏からは全面的に協力するという力強い言葉があった」と述べた。

 安倍首相はさらに「令和時代の最初の国賓として、トランプ大統領ご夫妻をお迎えできることを大変うれしく思う」と述べ、5月のトランプ氏来日を歓迎した。

 トランプ氏と安倍首相は27日午前(日本時間27日夜)にゴルフをする予定。安倍首相とトランプ氏の首脳会談は電話会談をのぞき、今回で10回目。両首脳のゴルフは4回目となる。(ワシントン=別宮潤一)

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