「スタントは信頼の業界」 死亡事故後も安全教室を実施

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大山稜
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 京都市の交通安全教室で4月、事故再現中のスタントマンが死亡する事故があった。宮崎県内の交通安全教室でもスタント活用の是非が検討されていたが、例年通り実施することになった。

 事故は4月12日、京都市が主催した交通安全教室で起きた。委託を受けたイベント会社「ワーサル」(東京都)から派遣された男性スタントマンが事故再現中にトラックに引きずられ、死亡した。

 プロのスタントマンが目の前で交通事故を再現する教育手法は、恐怖を実感することで注意を促す「スケアード・ストレート」方式の一つ。スタントを使った事故再現はJA共済連が都道府県警と共催する形で2008年から全国の中学、高校で実施しており、宮崎県内でも年4回ほど開かれている。

 JA共済連全国本部によると、事故のあったイベント会社とは別の3社にスタントを委託していて、京都市で事故が起きた演目は実施したことはないという。担当者は「啓発のための実演で、安全がおざなりになってしまうのは本末転倒」と指摘する。

 プロのカースタント会社「スーパードライバーズ」(東京都)は宮崎を含む全国で年間300回以上、スタントの実演をしてきた。同社スタントマンの中島啓介さん(42)は「スタントは信用、信頼の業界。まずは安全を第一にしています」と話す。

 同社では、学校や警察と協議しながら、生徒が安全に見学できる会場をつくる。また「ガラスが割れると派手ですが、破片が飛んだり校庭に残ったりすると危険」と、車のガラスはテープなどで保護。万が一に備え、生徒や施設への賠償保険も講演のたびに用意するという。

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 これまで同社で事故は起きて…

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