水濁り、死骸浮く…カメを不適切に管理 市は虐待否定

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佐藤英彬
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 名古屋市内の生き物の調査や保全をする市環境局「なごや生物多様性センター」(天白区)が3月下旬、調査捕獲した外来種ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)の飼育環境に問題があると、外部から指摘を受けていたことがわかった。市の担当者は、一部で不適切な管理があったことを認めたうえで「当面は複数の職員による見回りを徹底する」と説明している。

 センターによると、市内のため池や川などで捕獲するカメは年間数十~数百匹あり、研究のために甲羅の大きさや重量などを計測した後、一部を除き、原則として冷凍により殺処分している。捕獲後2~3カ月で殺処分し、その間は施設内のたらいで飼育してきた。

 しかし、センターの冷凍庫に十分なスペースがない状態が続いていることに加え、昨年11月以降は市内で駆除対象のアライグマの捕獲が相次いだ。このため、殺処分を控え飼育中の約40匹のカメは冬眠させることにした。この間、たらいの水替えを一部でしなかったことで通常よりも水が濁ったり、死骸が浮いてきたりすることがあったという。

 一方、センターに出入りする複数のボランティアによると、過去にも極端に濁った水の底に多数のカメの死骸や骨が散乱していた、という目撃情報もある。これに対し、市の担当者は「組織的なほったらかしはなかった。ボランティアが死骸を見つけてくれた際には取り出し、処分していた」などと説明。ネグレクト(放置)などの虐待も否定した。

 市の不正行為について情報提…

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