おさらい核不拡散条約 昔の合意、米は一蹴「時代遅れ」

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ニューヨーク=藤原学思
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 米ニューヨークの国連本部で4月29日から5月10日まで、来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた準備委員会が開かれています。NPTとは何か。なぜ、再検討会議が大事なのか。今回の準備委員会はどのように位置づけられるのか。基本的なところから解説します。

核保有国の現状は?

 どの国が、どれほどの核を持っているのでしょうか。

 スウェーデンのシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所」(SIPRI)の2018年の報告書によると、世界の9カ国が推定1万4465発の核兵器を保有しているとされています。多い順では以下の通りです。

(1)ロシア…6850発

(2)米国…6450発

(3)フランス…300発

(4)中国…280発

(5)英国…215発

(6)パキスタン…140~150発

(7)インド…130~140発

(8)イスラエル…80発

(9)北朝鮮…10~20発

「NPT」ってなに?

 日本語の正式名称は「核兵器の不拡散に関する条約」。英語では「Treaty on the Non―Proliferation of Nuclear Weapons」です。1970年3月に発効し、日本を含む191カ国・地域が締約しています。最も認知された軍備管理条約で、「核の憲法」と呼ばれるほど重要なものです。

 ただ、上にあげた核保有国9…

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