最期まで口から食べたい その人なりの「食支援」を

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編集委員・田村建二
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 高齢になって体力が落ちても、最期まで食事を楽しんでほしい。周囲が本人の食をサポートしようという「食支援」の試みが少しずつ広がっている。どのように取り組んだらいいかの情報も増えてきた。ただ、その人に合わない不適切な支援は、危険や苦痛を伴うこともある。

 「もうひとさじ、食べようよ」。広島県庄原市の小山清子さん(84)は、みかんの搾り汁をのせたスプーンを夫の英(しげる)さんの口元に運んだ。すると、かくんと上の歯が落ち、スプーンをはさんだまま意識がなくなった。3年前の3月のことだ。

 当時87歳。英さんは代々続く開業医だった。20年ほど前に脳卒中で倒れて以来、徐々に体力が落ちていた。

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 何も食べられない時期もあっ…

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