高速の急カーブ、ま~るいビルが熱い 食とアートに人波

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文・中島嘉克 写真・小川智
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 曲線を描いた構造が特徴的な築約60年の「新桜川ビル」(大阪市)。大規模改修を経て、人が集まる新たなスポットになった。

 阪神高速道路のカーブに沿うように曲がった外観。大阪市浪速区の「新桜川ビル」は1958年にできた4階建てだ。「円形ビル」とも呼ばれてきた建物は、上から見るとU字の馬蹄形(ばていけい)になっている。当時から1、2階が商用向けで、3、4階が共同住宅だった。

 半世紀を超えて空き部屋も目立ち、4年前からリノベーション(大規模改修)が進んだ。バーやコーヒー店、フォトスタジオ……。若いクリエーターを育成する場所もできた。新たに人の流れを呼び込み、隠れた撮影スポットにもなっている。

 12戸ある住宅は、高速の走行音が常に響く。改修後はこれを逆手に取り、「多少うるさくしてもOK」とうたって入居者を募集。アトリエ兼用で移り住んだIT会社員の完城大鎬(かんじょうひろたか)さん(31)は「天井も壁もコンクリートでダクトもむき出し。インダストリアル(工業的)な雰囲気が気に入った」。

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 戦後の住宅不足などを解消す…

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