世界初、全盲のセーラーが太平洋横断 遭難から再起

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柳沼広幸
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 全盲のセーラー岩本光弘さん(52)=米国・サンディエゴ在住=がヨットで太平洋を横断し、20日朝、福島県いわき市のいわきサンマリーナに到着した。6年前には遭難したが、今回は同乗した米国人のダグラス・スミスさん(55)と力を合わせ、55日間で達成した。全盲のセーラーがかじや帆を操る「ブラインドセーリング」での太平洋横断は世界初という。

 20日午前9時過ぎ、家族や友人が出迎える中、2人が乗った「ドリームウィーバー号」(全長約12メートル)が着岸した。岩本さんは「あれから6年、再び立ち上がり、夢を実現できました。世界一の幸せ者です」と話した。

 岩本さんは2013年6月、テレビキャスターの辛坊治郎さん(63)と一緒にヨットで太平洋横断に挑戦した。東日本大震災でヨットを流されたいわき市の高校生らに小型ヨットを贈った縁で、同市の小名浜港からサンディエゴを目指したが、宮城県金華山沖でクジラと衝突して遭難。海上自衛隊の救難飛行艇に救助された。

 挫折から約6年、岩本さんは「福島の子どもたちにチャレンジは必ず実を結ぶということを伝えたい」と再挑戦を決意。2月24日にスミスさんとサンディエゴを出発し、逆ルートで太平洋横断を目指した。

 岩本さんは熊本県出身。高校…

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