引退前日に「会いたい」 イチローさんが打ち明けた相手

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聞き手・榊原謙
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 3月21日に現役を引退した米大リーグ・マリナーズのイチローさん(45)。発表前日、その意向を打ち明けていた人物がいました。古巣オリックスの球団オーナーで、オリックスのシニア・チェアマン宮内義彦さん(83)。毎年オフに帰国するイチローさんと交流を深めてきた宮内さんが、「イチロー引退」を語りました。

     ◇

 ――イチローさん引退に世間は驚きました。

 「彼とは(昨シーズンオフの)帰国後に会った。そのときは、(3月に)日本である開幕戦までに昔のイチローを取り戻して、(現役として)次の展望を、と考えていたように思う。選手としてやれるようにがんばる、という感じだった。ただキャンプが始まり、オープン戦にかけて(成績不振で)色々考えたんじゃないか」

 ――3月21日、東京ドームでのアスレチックスとの開幕2戦目の試合後、イチローさんは引退を正式表明しました。事前に報告は。

 「前日にあった1戦目の観戦に球場を訪れていた。そのことを知ったイチロー君が『会いたい』と言ってくれた。別室で2人で会い、彼らしい律義さで、辞めるんだ、と話があった」

 ――どんな言葉でしたか。

 「日本での(対アスレチックスの)試合が終わったところで、引退の発表をすることに決めました、という話だった」

 ――それに対しては何と。

 「本当に長い間ご苦労さんで…

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