伝統、ファンタジー化した平成 朝ドラに目立つ内助の功

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宮本茂頼
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 「朝ドラ」ことNHKの連続テレビ小説で「まんぷく」が今年3月まで半年間放送された。主題歌を歌うのは、平成が始まった1989年にデビューし、女性ファンを中心に支持され続けてきた「ドリームズ・カム・トゥルー」だ。

 ♪もらい泣き もらい笑い もらい怒り もらいっ恥じ――。30年にわたって衰え知らずの吉田美和のボーカルが、こんな一節を伸びやかに歌い上げる。

 「他者から人生の目的や感情をもらってばっかり。主人公の生き方を象徴する歌詞ですね」。そう語るのは、ジェンダーの視点から社会学を研究する大阪大の木村涼子教授だ。主人公の福子は、チキンラーメンの生みの親である日清食品創業者・安藤百福の妻がモデル。「(夫が)本気なら、それを支えるのは私の役目です」などと夫の才能にほれ込み、信じ、付き従う姿勢を何度も言葉にする。

 木村さんは、愛する夫を支え…

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