「どうせ巻き込まれるなら」 起業の夫と理想の場所作り

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前田育穂
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「emishi」代表・丁栄順さん

 満員電車、上司への気遣い、終わらない雑務。そんな日々に、「一度きりの人生。好きなことをして食べていけたら」と願う人は少なくないだろう。では、中年の夫に起業を宣言された妻の心境は?

 「4児の母としては正直、不安しかなかったですね」。東京メトロ押上駅から徒歩約5分、スカイツリーを間近に臨む東京都墨田区の住宅街。2017年秋にオープンしたクラフトビールと和牛料理の居酒屋「emishi(エミシ)」代表で、在日コリアン3世の丁栄順(チョン・ヨンスン)さん(41)は笑った。八つのベッドがある店舗2階のホステル「O3 Inn Tokyo(オースリー・イン・トーキョー)」の代表も兼ねる。

 「日本にホステル文化を広めたい」。それが、夫・盧清羽(ロ・キヨハネ)さん(41)の夢だった。幼少期と高校卒業後に計4年をフランスで過ごし、バックパッカーとしてホステルを拠点に欧州を旅した経験からだ。

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 計画を打ち明けられたのは6…

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