部下の出世、上司も結果に責任 三菱UFJ社長語る

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聞き手・柴田秀並
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 三菱UFJ銀行が4月から、賃金制度の大幅な見直しに踏み切りました。年齢を重ねると賃金が上がる傾向が強かったのを、担当職務で賃金がより変わる制度に変えるもので、「脱・年功序列」の色彩が強まります。仕事の能力や成果に応じて、若手の責任あるポストへの登用も進めます。若くして「出世」して成果を上げれば給料も増えそうです。三菱UFJフィナンシャル・グループの三毛兼承(かねつぐ)社長に聞いたところ、新制度はじつは、部下を抜擢(ばってき)した上司にも「責任」を問うような内容でした。三毛社長、その真意は?

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 ――新しい人事制度の狙いは。

 「前例にとらわれることなく挑戦するカルチャーをつくっていきたい。お客様に真摯(しんし)に向き合って新しい何かにチャレンジする姿勢を、業績といった表面上の結果以上に評価し、処遇していく。社員のモチベーションや働きがいを今まで以上に向上させたい。そのために人事制度を改定し、より自在にポスト登用できる枠組みが整った」

 ――「脱・年功序列」の要素が大きくなっていますね。

 「従来のあまりにも職能に偏った人事制度は、今の時代、社会、社員のモチベーションの観点からいくと、やはり課題があるといわざるをえない。それまでの経験を評価する職能から、その人の今持っている能力、ポストが求める能力、これからその人がやっていこうとする意欲と伸びしろをマッチングさせていく。その点では、今回の制度は相当の進歩があるのではないか。ただ、制度だけ整えてもだめで大切なのは運用だ。そこでもいくつかの仕掛けを用意している」

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 ――仕掛けとは?…

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