黒装束の妻、亡き夫の登山日記をたどる 「未亡人登山」(板橋大祐)

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松尾慈子
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漫画偏愛主義

 まずタイトルが目をひいた。「未亡人登山」。未亡人か! 弊社ではジェンダーの面から、「故○○さんの妻」という表記が例示されている。確かに、男女で対になる言葉がすぐには思い当たらない。「やもめ」という呼称があると思ったら、やもめは男女ともに使える語なんだそうだ。未亡人、夫を亡くしたにもかかわらずいまだ亡くならない人、が語源とされているものなあ。

 閑話休題。山を愛する男・加賀山が、ある日、山で黒装束の女性と出会う。登山に向かないそのいでたちを見るに見かねて、加賀山は彼女の登山に同行する。そして、山頂に着いたとき、その彼女・椿(つばき)が亡き夫の残した登山日記に記されている山をたどっていることを知る。

 山を愛し、1人、自分のペー…

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