ぴょんぴょん・ぶつぶつ…障害者の「あるある」見守って

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山下寛久
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 障害の特性からくる様々な行動をユーモラスなイラストで紹介し、「あたたかく見守って」と呼びかけるポスターを昨年、横浜市港南区自立支援協議会が作った。区内の駅などに掲示されると、「わかりやすい」と話題になった。今年4月からはバスにも貼り出すことになり、新しいデザインも登場。広がりを見せている。

 「ぴょんぴょんぐるぐる」「うろうろ」「ぶつぶつ」。ポスターは、時に理解されづらい行動六つを示して、やさしく解説。行動の原因や当事者の気持ちを知ってほしいという、家族らの願いが込められている。完成当初、区内の百貨店や駅、医療機関などに掲示したところ、「わかりやすい」と評判を呼び、SNSでも話題になった。

 今年4月からは区内を走るバスでも掲示されることになり、バスや電車の中づり広告にあわせた横型にリニューアル。混雑する車内でも見やすいよう、六つの行動から、バスでよく見られる「ぶつぶつ」「大きな声」の二つに絞り、それぞれのサイズを大きくした。

 ポスターを作ろうと提案したのは、障害者作業所などで作る「港南区障害者団体連絡会」会長の早坂由美子さん(67)。早坂さんの次男の拓真さん(38)は重度の知的障害がある。障害がゆえに、大きな声を出したり、うろうろと動き回ったりすることがある。狭くて閉鎖的な空間は特に苦手だ。困るのが、風邪などで病院に行かなければならないときだ。小さな医院は特に行きづらかったという。

 具合が悪い人で混み合う待合室で、拓真さんに奇異の目や非難がこもったまなざしが向けられている気がした。小学校に入ったばかりの長男を1人で待合室で待たせ、拓真さんと駐車場の車にいたこともある。

 いまから3年前、早坂さんは…

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