「金魚を樹脂で固めるな!」 勘違い生む超絶技巧アート

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小西孝司
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 本物の金魚を樹脂で固めるなんて、けしからん――。かつて、そんな勘違いをしてしまった人がいるほどの超絶技巧だ。金魚にこだわり、透明樹脂にアクリル絵の具で描き続ける現代美術家、深堀(ふかほり)隆介さん(46)=横浜市=の展覧会が、宮崎市のみやざきアートセンターで開かれている。

 初期の作品から、最新作のインスタレーション(空間展示)「平成しんちう屋」まで、約200点を展示する。升や茶わん、木おけ、千両箱、ぐい飲み、机の引き出し、番傘など、様々な器や物の中に、金魚の姿を描き入れている。

 樹脂の平面の上に精巧に描いて終わり、という技法ではない。樹脂を薄く流し込んで固めた表面に部分的に描き、さらに上から樹脂を流し込んでは別の部分を描き、というその繰り返し。描き直しはできない。斜めから眺めると平面的だが、上から眺めると立体そのものだ。

 樹脂が固まるまで数日かかる…

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