長野)引きこもり支援するおもちゃ屋店主 恩返しが契機
鶴信吾
経営するおもちゃ屋を集いの場に改修し、不登校や引きこもりの若者をサポートし続けている女性が長野県駒ケ根市にいる。臨床心理士の有賀和枝さん(66)。かつては地元の中学校や市教育委員会で同様の活動をしていた。なぜいま、おもちゃ屋で? きっかけは、かつてサポートした子どもたちに恩返しをしてもらったことだった。
おもちゃ屋の名は「夢倶楽部しらかば 信州カウンセリングセンター」。有賀さんの父の代から約70年続く老舗をサポート活動のために改修、カウンセリングができるようにした。さまざまな悩みを抱える人やその家族が相談に訪れる。有賀さんが家庭を訪問することもある。
有賀さんはもともと中学校の国語教師だった。13年ほど勤めた後、3人目の子どもが生まれたのを機に退職。その後1994年から市教委で不登校の中学生のサポートに携わった。99年にはサポートを専門的に学びたいと千葉大の大学院に進学。往復11時間の電車の中で勉強した。修了後、市内の中学校で常勤のカウンセラーとなり、臨床心理士の資格を取得した。
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